なんとなく怖いNISAの話を、ちゃんと整理する
公開日:2025-12-24
こんにちは! 「NISAって正直よくわからないし、怖い」これを克服する一助になれば幸いです。
はじめに|「NISAって正直よくわからないし、怖い」
NISAと聞くと、
- めんどくさそう
- 投資って損しそう
- 自分には関係なさそう
そんな印象を持っている人は多いと思います。
実際、NISA口座を開設していない人の理由を聞くと、「よく分からないから」「なんとなく怖いから」という声がほとんどです。マイナビ
この記事では、
NISAを無理におすすめすることはしません。
ただし、
- NISAとは何なのか
- 何が怖くて、何が怖くないのか
- NISA口座を開設するとはどういう意味なのか
を、感情ではなく事実ベースで整理します。
「知らないから避けている」状態から
「知ったうえで判断できる」状態になることがゴールです。
1. みんながNISAを「怖い」と感じる理由
NISAが怖いと感じる理由は、だいたい次のようなものです。
- 投資=ギャンブルというイメージがある
- 仕組みが複雑そうで理解できる気がしない
- 損をしたら取り返せなさそう
- お金の知識がある人向けの制度に見える
これらはどれも自然な感情です。
そして重要なのは、これらの怖さの多くは「NISAそのもの」ではなく、「投資全般」に対するイメージから来ているという点です。
まずは、NISAが何なのかを正確に整理するところから始めましょう。
2. そもそもNISAとは何なのか
NISAは、投資商品ではありません。
NISAとは一言で言うと、
「投資で得た利益に税金がかからなくなる制度」
です。
通常、株式投資や投資信託で利益が出ると、約20%の税金がかかります。
NISA口座を通して行った投資については、この税金がかかりません。
ここで重要なのは、
- 株を買うかどうか
- 投資信託を買うかどうか
という「何に投資するか」の話と、
「どの口座を使って投資するか」というNISAの話は別だという点です。
3. 「NISAはめんどくさそう」の正体
NISAがめんどくさそうに見える理由の多くは、以下の誤解から来ています。
- 手続きが何度も必要そう
- 常に管理しないといけなさそう
- 一度始めたらやめられなさそう
実際は、
- NISA口座の開設は一度きり
- 投資をしなくても問題なし
- 途中で使わなくなってもペナルティなし
です。
「口座を開設する=必ず投資を続けなければならない」
ということはありません。
NISA口座を開設するだけで、何か義務が発生することはない
という点は、もっと知られていいと思います。
4. 「NISAは損をしそう」が不安な人へ
ここは一番大事なポイントです。
まず正直に言うと、 NISA口座を使って投資をすれば、損をする可能性はあります。
ただし、これは
「NISAが危険」なのではなく、「投資には価格変動がある」という話です。
NISAという制度自体は、
- 利益に税金がかからなくなる
- 損失を拡大させる仕組みはない
という、リスクを増やさない制度です。
損をするかどうかを決めるのは、
- 株式投資をするのか
- 投資信託を選ぶのか
- どんな商品を買うのか
であって、NISAそのものではありません。
5. 貯金と「NISA口座を使った投資」を比べる
ここでよくある誤解を一つ整理します。
NISAは投資対象ではありません。
正しくは、
- 貯金
- 株式投資
- 投資信託
といったお金の置き場所・運用方法があり、
このうち 株式投資や投資信託をするとき に 「NISA口座で行うかどうか」 という選択肢が追加されます。
整理すると、
- 貯金:NISA口座を選べない
- 株式投資:NISA口座を選べる
- 投資信託:NISA口座を選べる
それぞれ 役割が違い、使い分けるもの だと考えるのが自然です。
6. NISAは「一発逆転」を狙う制度ではない
ここも重要なので明確にします。
「長期・分散・少額」といった話は、
投資信託の性質の話であって、NISAそのものの話ではありません。
ただし、現実的には
- NISA口座
- 投資信託
はセットで使われることが多いため、混同されがちです。
NISAは、
- 短期間で大きく儲けるための制度ではない
- コツコツ行う投資と相性が良い
という特徴を持つ制度です。
7. NISA口座を使った投資の現実的な始め方
ここでは、NISA口座の開設方法ではなく NISA口座を使って投資を始めるときの考え方を説明します。 基本的に
- いきなり大金を入れる必要はない
- 月数千円でも十分
- 「慣れること」が最初の目的
です。NISA口座は、
「投資に慣れるための場所」として使うこともできる
という点を知っておくと、心理的ハードルが下がります。
8. NISA口座を開設するかどうかの判断基準
最後に、「NISAをやるか」ではなく
「NISA口座を開設するかどうか」で考えてみてください。
-
今は投資をする気が全くない人
→ 無理に開設しなくてOK -
いつか投資をするかもしれない人
→ 口座だけ開設しておくのはアリ -
少額なら投資を試してみてもいい人
→ NISA口座を使うメリットは大きい
繰り返しますが、NISA口座を開設すること自体はリスクを取る行為ではありません。
おわりに|「怖い」と感じるのは正常
NISAが怖いと感じるのは、悪いことではありません。
むしろ、お金に対して慎重である証拠です。
ただ、
- 知ったうえで選ばない
- 知らないから避ける
この2つは大きく違います。
NISA口座を開設するかどうかは自由です。
でも、「なんとなく怖い」状態のまま判断するのは、少しもったいない。
この記事が、
冷静に考えるための材料になれば嬉しいです。