【実測比較】Wise・Revolut・IDAREはどれが得? 海外事務手数料0%でも差が出る為替レートの真実【JPY→TWD】
公開日:2025-12-19 (最終更新:2025-12-26)
こんにちは!
海外での支払いや外貨決済を考えるとき、必ず話題に上がるのが 「海外事務手数料はかかるのか?」「結局、どのサービスの為替レートが一番良いのか?」 という問題です。
近年は
- Wise(ワイズ)
- Revolut(レボリュート)
- IDARE(イデア)
といった「海外事務手数料0%」を強く打ち出すサービスが増え、一見すると どれを使っても同じ ように見えます。
しかし実際には、 同じ手数料0%でも、為替レートそのものに差があり、 その差は、使うたびに確実に積み重なります。
本記事では、 日本円 → 新台湾ドル(JPY → TWD) において、実際のレートデータを使って 3サービスを真正面から比較 します。
海外事務手数料0%という「同じ土俵」
まず重要なのは、今回比較する3サービスはすべて
海外事務手数料が0% である点です。
つまり、
「カード会社が2~3%上乗せする」ような分かりやすい差は存在しません。
ここで勝敗を分けるのは以下の3つのみ。
- 為替レート
- 為替手数料
- 還元率
です。
実測データで比較する為替レート
今回使用するのは、以下の 同一時刻(12月19日 13:54) に取得したデータです。
為替レート比較表(1 JPY → TWD)
| 日時 | ミッドマーケットレート | Revolut | IDARE(Visaレート) |
|---|---|---|---|
| 12月19日 13:54 | 0.2022 | 0.2013 | 0.2019 |
| 12月26日 13:14 | 0.20151 | 0.20091 | 0.20093 |
※ ミッドマーケットレート は市場の理論的な中間レート
※ IDARE は Visa ネットワークの為替レートを使用
ミッドマーケットレートを基準に考える
まず、ミッドマーケットレート の 0.2022, 0.20151 は
「理論上、最もフェアな為替レート」です。
Wise はこの mid を基準に手数料を明示する設計であり、
為替レート自体には 上乗せがありません。
そのため、
- 「どれだけミッドマーケットレートに近いか?」
- 「どれだけミッドマーケットレートから乖離しているか?」
が、そのまま _利用者の有利・不利_になります。
Wise:思想としての「ミッドマーケットレート」
Wise の最大の特徴は、
単なるサービス設計ではなく 思想 にあります。
- 為替レートは ミッドマーケットレート をそのまま使う
- 手数料は別枠で明示する
- レートに“混ぜ物”をしない
その結果、
レート比較という土俵に立った時、最も透明 なのが Wise です。
この観点では、
Wise が最も理論的に有利であることは明白です。
Revolut:わずかだが確実な乖離
Revolut のレートは 0.2013, 0.20091。
ミッドマーケットレートとの差は、 0.2022 - 0.2013 = 0.0009 TWD 0.20151 - 0.20091 = 0.0006 TWD
割合で
0.0009/0.2022 ≒ 0.45%
0.0006/0.20151 ≒ 0.30%
一見すると誤差のように見えますが、
これを 10万円、30万円、100万円 と使い続けると無視できません。
Revolut は
- アプリの操作性
- 複数通貨管理の便利さ
が強みですが、
為替レートそのものは mid からやや不利 であることが、
実データからはっきり分かります。
IDARE(Visa):健闘するが完全ではない
IDARE は Visa ネットワークの為替レートを利用し、
今回の実測値は 0.2019, 0.20093。
ミッドマーケットレートとの差は、 0.2022 - 0.2019 = 0.0003 TWD 0.20151 - 0.20093 = 0.00058 TWD
割合で
0.0003/0.2022 ≒ 0.15%
0.00058/0.20151 ≒ 0.29%
Revolut よりは ミッドマーケットレートに近い ものの、
それでも 完全一致ではありません。
Visa レートは
- 「市場連動型」
- 「比較的良心的」
と言われますが、
ミッドマーケットレートと比べると確実に差が存在する ことが分かります。
為替手数料
Wise
10000円に対して
固定手数料:0 JPY
変動手数料:
109 JPY (2025/12/19時点)
429 JPY (2025/12/26時点)
割合で1.09%, 4.29%
Revolut
0%(時間内) / 1%(時間外) ※時間外とはニューヨーク時間で金曜日17:00から日曜日の18:00のこと。日本時間では土曜日の7:00から月曜日の8:00まで。
IDARE
0%
還元率
チャージ方法によって還元率は変化しますが、それぞれのサービスで比較的手軽に出せる最高還元率で比較します。
Wise
~0%(銀行振込)
Revolut
~1.5%~(Mastercardのクレジットカード・デビットカード、VISAのデビットカード)
IDARE
~2.0%~(例:クレカ1.5%→JalPay0.5%)
総合比較:本当にお得なのは…?
| サービス | 為替レート | 為替手数料 | チャージ時還元率 | 総還元率 |
|---|---|---|---|---|
| Wise | 0% | 1.1%~4.3% | ~0% | -4.3~-1.1% |
| Revolut | 0.30~0.45% | 0%(時間内) 1%(時間外) |
~1.5%~ | 1.05~1.2%(時間内) 0.05%~0.2%(時間外) |
| IDARE | 0.15~0.29% | 0% | ~2%~ | 1.7~1.9% |
同じ「海外事務手数料0%」でも、
為替レートという見えにくい差 が、
確実に結果を分けます。
もし10,000円を持っていた時、ポイントも含め台湾ドル決済で使えるのは
Wise: 約 9,570~ 9,891円
Revolut :約10,105~10,120円(時間内)
IDARE: 約10,170~10,190円 となります。
結論:あなたに合うサービスはこれ
- 明確なレートの元、手軽に海外決済をしたい方
→ Wise - 日常的な海外利用・アプリ完結の便利さを重視する方
→ Revolut - 海外決済で少しでもコストを減らしたい方
→ IDARE
まとめ
海外決済の本当のコストは、
「手数料」だけではなく「為替レート」や「為替手数料」 にも隠れています。
数字で比較して初めて見える差を理解した上で、
自分の利用スタイルに合ったサービスを選ぶことが、
最も賢い選択です。
今後も実測データを元に、
「なんとなくお得」ではない、本当に意味のある比較 を続けていきます。